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第四回戦 中京大中京(3:2で勝利)

 時 習 館  000200010|3
 中京大中京011000000|2

  (時)福田、前田―江島
  (中)浅野、渡部―稲田

【asahi.com】

3連覇を目指す中京大中京、時習館に敗れる 
 一昨年に全国制覇し、愛知大会3連覇を目指していた中京大中京が、16強入りを前に姿を消した。夜間照明の下、勝った時習館が躍動した。
 時習館は4回、高崎、筒井、金屋の長短打で同点に追いついた。8回には右前安打で出塁した前田が、相手の悪送球の間に本塁を踏み、決勝点を挙げた。
 中京大中京は、2回に藤浪の適時打で先制。3回にも追加点を挙げたが、13残塁が痛かった。

涙こらえ 笑顔で整列 中京大中京 藤浪大輔君
 雨脚が強くなってきた。最後の打席に中京大中京の主将、藤浪大輔君(3年)が立った。「自分を信じて気楽に振ろう」。今大会は計5安打と活躍。この日も3安打を放ち、先制点にも貢献していた。
 4球目は高めの変化球。高く打ち上げた球は右飛となり、試合が終わった。「ここで泣いたら、みんなつらくなる。最後まで笑顔でいよう」。真っ先に整列し、涙を懸命にこらえた。
 過去2年、中京は甲子園に連続出場。3連覇をかけていた。昨年の新チーム結成と同時に、大藤敏行前監督(49)から高橋源一郎監督(31)に代わり、藤浪君が主将になった。
 ところが、秋の県大会で惜敗し、どうチームを盛り上げればいいか悩んだ。先輩、後輩関係なく全員に意見を聞き、「優勝を描かず、まず目先の勝負にこだわろう」と引き締めた。
 チームは打撃を強化するため、毎日300本のスイングに取り組んだ。春の県大会は優勝し、東海大会に出場。「夏もこの勢いで」と臨んだが、「自分たちの力を十分に発揮できなかった」。
 雨で第一試合の開始が延びた上に中断。正午過ぎに球場に到着したが、バスの中で待機したり、アップしてはまた休んだり。「オン、オフの切り替えができなかった」と残念がる。それでも「最高の仲間とグラウンドで汗を流し、涙を流した。だから、僕の野球には悔いはありません」。初めて涙がこぼれた。(

160センチのエース躍動 時習館・前田君
 身長160センチ、体重52キロ。「小さなエース」が大金星の立役者となった。
 時習館の前田泰希投手(3年)は5回途中から登板。6安打を浴びながらも無四球の粘り強い投球で、中京大中京打線を無失点に抑えた。8回には右前打で出塁、犠打と敵失で決勝点のホームを踏んだ。
 野球に十分、恵まれたとはいえない体格。「直球は110キロ台。特徴は左投手ということだけ」。だからその分、緩急を使った頭脳的な投球を心がけるようにした。
 「僕が全力で投げたら強豪には打ちごろの球。あえて7〜8割の力で投げて、相手が見慣れていないような、緩い球になるようにしました」
 回が進むにつれて球場にどよめきが起き始めたが「どうせ、いつか打たれると思って投げていた。ざわついた雰囲気が逆に楽しく、開き直っていたのが良かったのかもしれません」。
 強豪との対戦に「相手のユニホームを見るんじゃなく、自分たちのやってきた野球をしろ」と指示した林哲也監督(39)は「前田を含めて、選手たちは普段通りの野球をやってくれた。だからこそ、万に一つの勝機をつかめたのだと思う」と話した。

中京大中京 送球急ぎまさかのミスで決勝点
 決勝点は、まさかの失策だった。
 8回表2死二塁。三塁ゴロを処理した谷口祐太三塁手(2年)の送球は、堀井保裕一塁手(3年)の頭上を大きく越え、ファウルグラウンドに転がった。この間に二塁走者が生還した。
 「少し投げ急いだ」という谷口君。試合開始前から降り続く雨。グラウンドも、ボールもぬれていた。ナイター試合となり、視界も悪かった。それでも「雨は関係ない。自分の技術のなさです」と一切の言い訳をしなかった。
 打撃ではこの日、2四球を選んだが無安打。「打つ方でダメだったので、少しでも守備で何とかしたかった。今は何も考えられません」と唇をかんだ。

【東愛知新聞】

時習館「金星」16強入り 投手陣、中京の強力打線抑える
 時習館がわずかなチャンスを点にし、投手陣が中京大中京の強力打線を2失点に抑えて、接戦を勝利した。
2−2の同点で迎えた8回表。2死二塁から3番高崎の三ゴロを捕球した三塁手が一塁手へ高投し、その間に二塁走者の9番福田が生還し勝ち越しとなる1点を上げた。
 5回途中までに四死球8つと制球が定まらず2点を失った先発福田から代わった前田が好投。中京大中京打線を相手に走者を出しながらも、ピンチを切り抜け無失点に抑えた。
 時習館にとって幸運だったのが、中京大中京打線があせってフライを打ち上げてくれたこと。
 この日は激しい雨にグラウンドがぬかるんでおり、決勝点はぬれたボールで手が滑ったことによっておきた。

【東日新聞】

 第93回全国高校野球選手権愛知県大会10日目、4回戦は25日に行われ、東三河では時習館が中京大中京と対戦、3対2で勝利。選手はじめ応援席も歓喜にわいた。
 午前10時に開始予定だった第1試合が雨のため午後1時15分スタート。途中で雷による中断もあり第2試合は予定の午後0時30分を大幅に遅れ、午後4時45分スタートになった。
 試合は、制球に苦しむ時習館の先発、福田守成が適時打と押し出しで2点を先制されたが4回、それまで中京の先発、浅野文哉に三振の山を築いていた打線が右打ちに徹し、3番、高崎雄太郎主将が左越の二塁打、続く4番、筒井大揮が左前適時打で1点を返し、6番、金屋歳三が右適時打を放ち同点とした。ベンチと応援席はおおいにわいた。
 先発の福田は2点を取られた後は、緩いボールで中京の打線を翻弄(ほんろう)。5回からは第1戦以来の前田泰希投手が、こちらも緩いボールでかわし、相手を抑え味方の反撃を待った。そして迎えた8回、9番の前田が右安打で出塁し、バントで2塁へ。一死後、3番高崎の打球は3塁ゴロになるが、中京の三塁手が一塁に悪送球。その間に逆転のランナーが生還した。8、9回は前田がプレッシャーを感じさせない投球を見せ、最後の打者を右飛に打ち取って歓喜の勝利を手にした。
 林哲也監督は「ビックリしている。選手には相手の名前と戦わずに自分たちの野球をやっていこうと話をした」と喜びを話した。
 高崎は「まだ勝った実感がわかない。自分の打席をほかの選手のための打席だと考えて攻撃するよう皆でやってきたことが、集中打につながったと思う」と話した。

【毎日JP】

中京大中京、V3消えた 時習館、大金星
 時習館は四回、高崎と筒井の連続二塁打などで同点に追いついた。八回に単打と犠打で2死二塁とし、相手の悪送球で勝ち越した。中京大中京は13残塁と、あと1本が出なかった。
 ◇エース「僕が悪い」
 ○…「負けたのは僕がすべて悪い」。中京大中京の主戦・浅野文哉投手(3年)は、八回12奪三振と好投したにもかかわらず、自分を責めた。
 6−21と大敗した昨夏の甲子園の早実戦を「最後の甲子園にしたくない」と思い「エースとしての心構え」を身につけようと練習に取り組んだ。「走り込みでも、『もうだめだ』と思ってから一歩、もう一歩と踏み込んだ。『こんなんじゃいかん』と自分に言い聞かせ続けた」
 調子は悪くなかった。八回、時習館の4番・筒井大揮選手(3年)を三振に仕留めた直球は「これまでで最高の球だった」と振り返る。だが、その最高の球を最後に、渡部将旭投手(3年)に「笑顔で楽しんでいけ」とマウンドを譲った。
 甲子園のマウンドの感触を覚えている。「もう一度、成長した姿を見せたかった。でも、これが結果なのだから仕方が無い」。涙をこらえ、自分に言い聞かせるように話した。

【神戸っこ】

中京大中京、敗退の要因は・・
 今朝の中日、朝日新聞には・・時習館の大金星の記事が・・たくさん、紹介されています。さて・・中京大中京の敗れた要因は何か?各紙の新聞記事から・・だいたいの事が伺えます。
@・・雨で試合開始が5時間遅れ・・集中力が持たなかった。
A・・時習館の福田、前田の両投手が110キロ台の緩い球で・・タイミングをずらし中京打線を封じた。
結果から言うと上記の2点かな・・と。
 中京はヒットが7本、四球が8個、残塁がじつに・・13と多かった。対する時習館はヒット5本、四球1個、残塁5、三振が13と・・効率よく得点を挙げた・・最後の8回は1塁への暴投で拾いもの1点が決勝点となった。
 野球のエリートを苦しめたのは逆転の発想。前田投手は110キロ台の直球に緩い変化球を織り交ぜ救援した5回以降は零封。速さではなく遅さで勝負し優勝候補の中京打線を翻弄した。160センチの小柄な体から繰りだすスローボールが強打者たちの心理を幻惑。(中日新聞)
 「勝機はあると思ったけど、まだ信じられない」と高崎主将。進学校だけに練習環境は厳しい。普段は2時間。夏休みでも特別補講があり3時間が限度と言う。受験勉強も抱え、練習も自主性に頼る部分が大きい。だが東京6大学で野球をするために東大か慶応かへの進学を考えている高崎は「みんなが勝利のベクトルに向かった時にはすごい力を発揮する」と胸を張った。(中日スポーツより)
 高崎君は中学時代は田原中で・・活躍し、成章の樽谷主将、国府戦でホームランを打った成章の山田君、名電戦では・・2本のヒットを打ち、見せ場を作った渥美農の稲垣君と・・この夏の大会は・・田原中勢の活躍が光ってます。


(上)チームに活気を呼ぶ初得点をたたき出した筒井選手の適時打
(右)勝って喜ぶスタンドの生徒たち
(左)7回裏中京大中京二死、右前安打を放ち、一塁から得点の好機をうかがう主将の藤浪大輔君

(上)中京大中京に勝利し、チームメートに小さな体をもみくちゃにされる身長160センチの前田投手(1)
過去の中京戦(戦後)

戦後中京とは夏の大会で7回対戦している。
勝利したの今回が初めてである。

第38回大会(1956年)には、
決勝戦で中京に敗れ
甲子園切符を逃している。

過去の中京大中京戦(戦後)
大会 和暦 西暦 試合 得点
36 昭和29 1954 準々決勝 中京商 7:0 時習館
37 昭和30 1955 準々決勝 中京商 3:1 時習館
38 昭和31 1956 決勝戦 中京商 6:4 時習館
40 昭和33 1958 準々決勝 中京商 5:0 時習館
48 昭和41 1966 一回戦 中京商 10:0 時習館
67 昭和60 1985 二回戦 中京 5:1 時習館
93 平成23 2011 四回戦 時習館 3:2 中京大中京

多くの時習館OBたちから、「掲示板」への投稿がありましたので紹介いたします。(一回戦から五回戦まで)

よくやった感動をありがとう 投稿者:時習館野球部応援団 投稿日:2011年 7月27日(水)18時59分3秒
 残念ながら本日の吉良高校戦は、2対9で惜敗しました。応援に行けませんでしたが、本当によくやってくれました。ベスト16胸を張って下さい。みんな時習魂をよく見せてくれました。本当に感動をありがとう。本当に良いチームだ。3年生は、最後となりますが、後は後輩達が時習の伝統を引き継いでいって下さい。夢をもう一度期待してます。バンザイバンザイ時習フレーフレー時習。

時習に栄光あれ 投稿者:時習館ファン 投稿日:2011年 7月26日(火)22時47分23秒  
次戦も集中力を切らすこと無く、日頃の力を発揮していただきたいと思います。中京大中京に勝ったことは素晴らしい事ですが、次戦はもっと大事なものとなるでしょう。残りの試合、皆さんの今までの努力が一気にベクトルを合わせて爆発することを期待しています。
奇跡という人もいるかもしれませんが、これが時習館高校野球部の軌跡であると感じています。本当に素晴らしいチームだと思います。次戦も歓喜の笑顔を見せてください、皆さんの活躍に勇気づけられています。異国の地からではありますが、心より応援させて頂きます。

驚異の母校 投稿者:時習館OB 投稿日:2011年 7月26日(火)14時53分54秒
凄い事になりました。殆ど人が予想もしなかった大勝利!新聞を見てびっくりでした。
 些か少年野球に携わっていますので、選手の孫にも爺の自慢が一つ増えました。選手・監督・関係者の皆さんおめでとうございます。次の吉報を期待しています。昭和28年選抜出場の甲子園です。以前投稿しましたが何故か消えていました。

すごいぞ! 時習野球部 投稿者:がんばれ時習野球部 投稿日:2011年 7月26日(火)12時59分40秒  
4回戦突破、おめでとう! 甲子園常連校を相手に、すばらし勝利でしたね。試合開始が予定より4時間以上も遅れた上、雨天、ナイターと想定しなかった状況ながら、試合に集中力を発揮できたことが勝利につながったと感じました。チームメイトや監督はもちろんのこと、たくさんの応援があったスタンドと一体になった試合に感動しました。
 ゾーン優勝、準々決勝、県優勝・・ともう少し先がありますが、甲子園を目指して1つずつがんばって下さい。 いつも応援しています。がんばれ、時習野球部!

すごいことになってるぞ 投稿者:時習館野球部応援団 投稿日:2011年 7月26日(火)12時04分19秒
すごいことになってるぞ中日新聞、東愛知新聞、東日、中日スポーツ・・・ 昨日のテレビまでも・・すごいことをやったのだね。たいしたもんだ。ミスもなく最後まで諦めず耐え忍んだ時習魂を見させてもらった感謝感謝。ここまでくれば、中京や負けた高校の為にも、やすやすと負けられないぞ。さらに上を目指し精進のあるのみ自信持って当たるべし。また時習魂を見せてくれ期待してます。ガンバレ時習館 ・

時習館最高! 投稿者:神奈川の高校野球ファン 投稿日:2011年 7月26日(火)01時00分1秒
我が父親が時習館OBで、毎年試合結果を見てました。中京大中京撃破!!!身震いしました!いざ、時習館よ甲子園へ!

テレビ朝日で報道してた 投稿者:首都圏在住卒業生 投稿日:2011年 7月26日(火)00時37分13秒
たった今、テレビ朝日の高校野球番組で報道していました。

強豪相手に競り勝った! 投稿者:fran 投稿日:2011年 7月25日(月)23時17分21秒
卒業生でも何でもないですが、書きこまずには居られませんでした。中京に勝利!!東三河の☆!この調子で上へ上へ行ってください♪応援してます!

ありがとう 投稿者:ごんじゅう30回生 投稿日:2011年 7月25日(月)23時05分17秒  
奇跡かもしれん。でも勝ったチームが強い。対戦したチームの分まであと突っ走れ今日はサイコー

中京に勝ったぞぉ 投稿者:時習館野球部応援団 投稿日:2011年 7月25日(月)20時11分5秒
信じらんないあの中京に勝ったぞ。3対2。よくぞ守ったよくぞ勝ってくれたありがとうみんなよくやったまさかが起きたやったぁーこいつら凄いやつらだバンザイバンザイ時習館この勢いで甲子園まで登りつめろとにかくおめでとう

おおっ! 投稿者:関東地区卒業生 投稿日:2011年 7月25日(月)19時13分21秒
中京に勝っちまうなんて歴史的なことだね。凄いよ!凄い!おめでとー

やったぞ時習館4回戦進出 投稿者:時習館野球部応援団投稿日:2011年 7月24日(日)10時16分48秒
やったぞ時習4回戦進出だ先日、22日に豊橋市民球場にて豊橋商業と対戦した。結果は、10対1(8回コールド)で時習の勝利バンザイついに4回戦進出だみんなが団結した勝利だしかし浮かれてはいけない。今度の相手は、前年度甲子園出場の中京大中京だ相手にとって不足ない当たって砕けろの精神で頑張れよ相手はなめてくるから、そこをつけ。先制点をとれ。あわてさせろ。時習の底力を見せてやれそれにはミスをしないこと、絶対に気持ちで負けないこと、諦めないことが必要だ危ない時こそ声を出せ声をかけろなでしこを思い出せ最後の最後まで勝負は分からない。我々応援団も力の限り応援するぞ。明日、1230より瑞穂球場で試合開始だ
ガンバレガンバレ時習フレーフレー時習館 悔いない試合を

2回戦突破、3回戦進出だ 投稿者:時習館野球部応援団投稿日:2011年 7月18日(月)23時24分13秒
本日、豊橋市民球場で半田農業高校と2回戦が行われ、我が時習館が10対0、7回コールド勝ちをおさめた。少し物足りなさを感じたが、次の試合には修正すればいい。ミスを無くすことと、もっと積極的になることが必要だ。次回は22日に豊橋市民球場で豊橋商業と当たる。何が何でも勝ってもらいたい。勝って4回戦で中京とやりたい。皆さん応援しましょうガンバレ、ガンバレ時習フレー、フレー時習期待してます

時習館、勝利おめでとうございます。 投稿者:tamo 投稿日:2011年 7月15日(金)19時55分45秒
 管理者様、こんばんは・・神戸っ子の管理人のtamoです。
こちらのサイトでは・・いろんな情報があり参考にさせていただいております。
又、写真等をお借りする時もあるかと思いますが・・すみませんがその時はよろしくお願います。

ヤッター初戦突破 投稿者:時習館野球部応援団投稿日:2011年 7月10日(日)16時20分8秒
ヤッター勝ったぞぉー初戦突破だ宿敵小坂井高校に接戦の末、5対4で勝利だこれぞ時習館だ。全員野球で逆転だこの調子で来週も半田農業をやっけろフレーフレー時習館ガンバレガンバレ時習館暑い夏をもっと見せてくれ

いよいよ夏大会 投稿者:時習館野球部応援団 投稿日:2011年 7月 8日(金)07時36分55秒
いよいよ夏大会が始まります。我が時習館は10日の第一試合、豊橋市民球場にて小坂井高校と対戦が決まりました。泣いても笑っても3年生にとって負けたら終わりです。悔いのないよう思い切りやってもらいたい。我々も力の限り応援します。フレーフレー時習館ガンバレガンバレ時習館

第五回戦 吉良(9:2で敗退)・・ベスト8 ならず

      1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
時習館  0 0 1 0 0 1 0 2
吉 良  1 0 1 1 1 5 X 9
    7回コールド
  時習館:福田→前田→鈴木
  吉良:藤井→川部

【asahi.com】

 4回戦で昨夏の王者、中京大中京を破った時習館がコールド負けを喫した。
 「冷静でいようとしたけど、周囲が騒いで自分たちを見失ったかもしれない」と主将の高崎雄太郎君(3年)。この日は先制を許すと「みんな下を向いてしまって、集中力が少し切れてしまった」という。
 林哲也監督(39)は「気持ちの切り替えに努めたが、疲労からか、選手の動きが体力的にも精神的にも重かった」と話す。
 それでも「限られた16強に残れたチーム。最後まで楽しんで野球をやろう」と高崎君が声をかけ、犠打を絡めて少ない好機を生かす粘りの野球を実践。チームの持ち味は発揮した。
 時習館は「野球も勉強も全力で」と、勝利の翌日も学校で3時間の補習を受けた。高崎君は「東大か慶大に進んで、六大学で野球を続けたい」という。そして「舞い上がった面もあるけど、温かい声援のおかげで、ここまで来られた」と感謝した。

【東愛知新聞】

時習館6回に集中打を浴び、7回コールド負け

 時習館は、疲労のたまった投手陣が球威、制球力いずれも本来の力を発揮できず、6回に集中打を浴び5点を奪われ、7回コールド負けをきっした。
 2―4で迎えた6回裏、2回途中から変わった前田が1死から2連続安打と四球で満塁に。変わった鈴木が四球での押し出しと中前打で3点。さらに2死一二塁から三塁打を放たれ、計5点を失った。
 打線は3回表に2死一、三塁から4番筒井の右前打で1点。6回には2死二塁から6番金屋の中前打で1点を返したものの、吉良の左腕の先発藤井と6回から登板した右腕の川部のキレのある変化球に苦しみ、打ち崩すことができなかった。

【最高の思い出をもらいました】
時習館の筒井大輝君(3年)
 25日に中京大中京を破ったときの躍動感はチームからも筒井君からも消えていた。
 あのとき見せた、巨人に立ち向かう勇敢な少年の面影はなく、浮き足だったまま闘志は空回りし敗れ去った。
 この日も4番を任された筒井君は「中京大中京に勝ったことは忘れようと努めたが、難しかった」と心の内を吐露する。
 勝った余韻に浸れば、次の試合を平常心で戦えなくなる。だが、敗れた中京大中京ナインの胸の内を思うと、彼らのために勝たなければ、という気持ちが自然にわいてくる。
 それを指摘すると、泣きはらしたあとの優しく澄み切った目で、「そうかもしれませんね」とうなずいた。
 チームは咋秋も、今春も東三河大会を突破できず、県大会すら出場できなかった。
 だが「夏こそは」とチームが一丸となって戦い、今夏は3連勝して夢にまで見た中京大中京戦までたどりつき、そして勝った。「努力は報われると知った。中京大中京戦は野球人生で最高の思い出です」と柔らかな笑みを浮かべた。
 きょうからはバットをペンに持ちかえて受験勉強に励む。目指すは名大工学部。将来はエンジニアを夢見ている。

3回表、時習館の攻撃。2死一、三塁で6番金屋の中前打で一塁から果敢に三塁を狙うもアウト。タッチしてないと塁審にアピールする3番高崎
決勝戦は「愛工大名電:至学館」となったが、
至学館が4:3で初の優勝を飾った。

至学館は中京女子大付属の女子校であったが、
2005年に校名変更とともに男女共学となった。
野球部も創部6年目である。

第93回全国高等学校野球選手権大会
全国大会初出場の至学館は、初戦大阪代表のやはり初出場の東大阪大柏原に8:1で敗退。

優勝は10年振り2回目の日大三校。
2011年秋 東三大会・1次リーグC組
2次トーナメントには豊橋工と時習館が進出
2011年秋 東三大会・2次トーナメント
時習館は準々決勝で国府に4:2
5位決定戦で豊橋東に12:5で共に破れ
秋の県大会に出場できなかった。
2011年秋 愛知県大会
秋の県大会は愛工大名電9−6で東邦に勝利し優勝。3位決定戦は至学館が7−0(7回コールド)で愛産大工業を破り、東海大会へ
2011年秋 東海大会
2012年春の選抜大会への切符は
愛工大名電と三重が手にした。

愛工大名電の結果はベスト8だった。
2011年秋 全三河大会
時習館は出場できなかった

優勝は刈谷高校だった。



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