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           第89回全国高等学校野球選手権 愛知大会(続)


三回戦「半田高校」戦(7月24日豊橋市民球場)

【中日新聞】
時習館が辛勝

 好機に確実に得点した時習館が、半田に辛勝した。
 時習館は三回一死三塁、中田の右前打で先制。四回に平田、六回に神谷の適時打で加点した。仲井は七回途中まで無安打に抑える好投。直球に伸びがあって変化球も決まり、10三振を奪った。
 半田は九回二死一、三塁から山本の右前適時打と武田が押し出し四球を選んで1点差に詰め寄り、意地を見せた。天埜の粘投も光った。

【東愛知新聞】
追撃かわし時習館勝利

 序盤から中盤までに2点を奪って主導権を握った時習館が、最終回の半田の追い上げをかわして勝利を飾った。
 時習館は3回表、一死3塁で1番中田が右前安打を放って先制。続く4回には二死1、2塁で9番平田が左前安打で1点を追加した。時習館の主戦・仲井は連投にもかかわらず速球に伸びがあり、7回一死まで無安打の投球。9回裏に粘る半田打線に2点を献上したが、最後は三振に切って落とし、4回戦にコマを進めた。
 園部監督は一「試合はウチのペースだったが、あと1点がほしかった。次の試合も全力で頑張る」と気を引き締めた。

汗だくの応援団

 時習館の応援席では、学生服姿の応援団が、大声を出しながら演舞を披露して、チームにエールを送り続けた。
 今回は団長の山本成晃君(2年)をはじめ、総勢20人の男子生徒が集結。はちまきや手袋を汗でぬらしながら最後までチームの勝利を願った。
 この日時習館は4回戦へ進出。山本君は「次の試合は強豪の豊川なので、いつも以上に大きな声援を送ります」と汗だくになりながら語った。

【東日新聞】
時習館 2年ぶり4回戦へ

 時習館が3―2で半田を下し、2年ぶりの4回戦進出を決めた。
 1点差に詰め寄られた9回2死満塁。カウント2―2からエース仲井洋平投手が投じたストレートは、半田最後の打者の見逃しを誘った。試合終了。仲井投手は両手を力いっぱい握り締め、喜びを表現した。
 頭をよぎったのは1年前の蒲郡東との3回戦。途中から登板し、2点リードの最終回で四球から連打を浴び逆転を許した。試合はそのまま敗れ「先輩たちに悪いとずっと思っていた」。
 この日は8回裏まで、相手に三塁すら踏ませない完ぺきな投球。ところが3―0で迎えた最終回、2死から捕手の打者妨害や四死球などで2点を許した。1打サヨナラのピンチ。しかし、そこからが昨夏とは違った。「相手の勢いにのみ込まれそうだったけど、最後は自分の得意な球を信じて投げた」。1年前の悪夢を自らの直球で消し去った。
 最後の場面について園部孝監督は「思い切り腕を振ったストレート。仲井の成長の証しが見られたね」とエースの粘りに目を細めた。

先制点中田の1、2塁間ヒット 2得点目平田の三遊間ヒット
3得点目神谷の三遊間ヒット 一回戦から打撃好調の宮田
9回ピンチを迎えたモノの完投勝利の仲井 3度目の校歌
戦い終えて半田高校の選手と


四回戦「シード校:豊川高校」戦(7月25日豊橋市民球場)

【東愛知新聞HP】
 豊川は集中打で好投手の仲井を攻略した。
 豊川は5回裏、先頭の1番仁枝が右中間三塁打を放つと2番岡本、3番丸山も左越と右翼線に連続二塁打を放ち2点を奪った。
 仁枝は2球目、岡本は初球、丸山は2球目。好球に的を絞った鮮やかな打撃だった。豊川はこの回、二死3塁から7番市川も右前適時打で続き、計3点を取った。
 一方、時習館打線は豊川の先発、1年生投手の西村に抑え込まれて8回までゼロ行進。好機にことごとく凡打に討ち取られ最終回、代わった下岡から1点を取るのがやっとだった。

【東日新聞HP】
豊川対時習館は、5回裏に0―0の均衡が崩れた。4回まで押されながらもしのいでいた時習館・仲井がつかまり、豊川が3点先制。これをきっかけに流れが豊川に。時習館は8回表、反撃のチャンスがあったが走塁中の守備妨害を取られるなど不運も重なり、最終回に1点を返すにとどまった。
【中日新聞】
豊川が守り勝つ

 中盤に流れをつかんだ豊川が時習館に守り勝った。五回、先頭の仁枝が右中間三塁打。岡本と丸山が適時二塁打で続き、二死から市川の中前打で3点目を挙げた。先発の一年生西村は威力のある直球で、8回を無失点に抑えた。
 時習館は八回と九回の満塁機を生かし切れず、先発仲井を援護できなかった。四国無死で三塁に走者を置きながら先制点を逃したのも響いた。

4試合で479球熱投に「満足」時習館の仲井投手

 時習舘の仲井洋平投手(三年)は、一回戦から四試合をほとんど一人で投げ技いた。疲れの出た五回、相手打線につかまった。しかしその後は気迫の投球で最後まで崩れなかった。
 「二年間走り込んだ結果を出せた」。下半身の強化に時間をかけ、力任せの投球から脱却した。集大成の熱投は四日間、四百七十九球。「最後まで投げられて満足です」。すがすがしい表情で、涙をぬぐった。

「仲間を信頼」再起誓う 時習館主戟・仲井洋平君

0−0のままで迎えた5回裏。時習館のエース仲井洋平君(3年)が内角を目がけて投げた直球が、真ん中に入った。豊川の先頭打者仁枝竜二者(3年)に右中間に運ばれ、三塁打になった。力んだ直球を、続く2打者にも連続二塁打に。さらに2安打を浴び、3点を奪われていた。
 仲井君は中学で二番手の投手だったが、鋭い直球で1年のときから「将来のエース候補」だった。今大会は、3試合で25回を投げて被安打11と、「大黒柱」の責任を果たしてきた。
 この日は、6回にも1失点したものの立ち直ったが、試合の流れは戻らなかった。試合後、仲井君は「仲間を信頼して投げなくちゃいけなかった。進学して自信を持てる投手になる」と涙で誓った。

投打に活躍した仲井 8回 1アウト満塁のチャンス
健闘むなしく 1:4 で敗れる 時習生の思いのこもった「千羽鶴」を豊川高近藤主将に託す花本主将
3年間選手を支えてくれた竹田・豊田マネージャー 3年生全員の名前の入ったTシャツ
全員での記念写真

愛知県予選 Aゾーン 組み合わせ 愛知県予選:優勝は3年連続「愛工大名電」


第89回全国高等学校野球選手権 愛知大会試合結果
月 日 公式戦 球場 試合結果 備考
07/20 第89回全国高校野球選手権愛知大会 一回戦 豊橋市民球場 時習館 3 2 旭丘 .
07/22 二回戦 時習館 8 0 一色 .
07/24 三回戦 時習館 3 2 半田 .
07/25 四回戦 時習館 1 4 豊川 .



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