昭和３３年度（１９５８年）
春季東三リーグ戦 三月二十五日〜 豊橋球場ほか
時習館
１ー０ 豊川
豊商 ３ー１ 時習館
時習館 13ー０ 豊川工
時習館 11一１ 蒲郡
二次リーグ 時習館 ６ー１ 豊商
時習館 12ー１ 豊川
時習館
２ー１ 成章
時習館
８ー１ 国府
豊橋工 ３ー２ 時習館
優勝決定戦 時習館 ７ー０ 豊橋工
豊商 ７ー２ 時習館
時習館 ９ー４ 豊橋工
時習館
４ー０ 豊商
優勝 時習館
全三河大会 豊橋球場
一回戦 四月二十七日 岡崎工００００００１００−１
時習館０００２０００３Ｘ−５
準決勝戦 四月二十九日 岡崎北０００００００００−０ 丹羽ー加藤
時習館００００００１０Ｘ−１ 山本ー佐久間
優勝戦 〃 時習館０１０００１０００００００００００００００００ ー２ 山本ー佐久間
豊橋工１００１００００００００００００００００００1Xー３ 山田ー鳥居
（延長二十三回、新記録）
豊橋工が輝く初優勝、延長23回 時習館を降す、好投山田が決勝の一打
（中日）１回裏豊工は三塁左を抜く安打で出塁した黒田が、二盗成功続く山本の三塁ゴロを時習館の森が一塁へ暴投、後逸する間に一挙ホームインという幸先よいスタートを切った。一方時習館も二回裏左前安打の佐野が佐久間の左越え二塁打で生還して同点、以後四回に豊橋工、六回に時習館と、各１点ずつをあげ打撃戦の様相を示した。七、八、九回は両チームとも盛んに外野へ大飛球を飛ばしたがついに大会二度目の延長戦へ持ち込んだ。 その後は互いにチャンスも少なく、投手戦と変ってたんたんと回を重ね実に熱戦二十三回。この回で日没ドロンゲームになる予定だったが、豊橋工は二死後山田投手が、自ら左中間へクリーンヒットを放ち、二塁走者小木曾をホームへよび入れるという劇的な勝利をつかんだ。
県下大会 鳴海球場
一回戦 五月十日 時習館 ３ー１ 享栄商
二回戦 五月十八日 中京商０１２０００１０４−８
時習館００１００００００−１
招待野球
六月十五日 時習館 ２ー１ 岐阜工 （本校校庭）
二十九日 浜松 ５ー４ 時習館 （豊橋工校庭）
〃 時習館 ５ー０ 浜名
■第４０回選手権大会（昭和33年・1958年）の愛知県大会 “ベスト８”
第40回全国高校野球選手権大会愛知大会は、七月二十日から鳴海、豊橋、一宮、刈谷の四球場で開催された。
時習館は、準々決勝戦で、またもや中京商業に道をはばまれた。
一回戦 不戦勝
二回戦 七月二十五日 豊橋球場
稲 沢００００００−０
時習館２５０２０1X−10
（六回コールドゲーム）
（朝日）カーブを武器とする稲沢の埴原投手は好球をそろえ過ぎて時習館各打者にねらわれて、一回内野手のエラーも手伝って二点を失った。時習館はさらに二回には佐久間の右中間三塁打を皮切りに五安打を集中、ここで代った家田にも繁原のヒットで大量五点をあげ、四、六回にも計三点を追加して快勝した。
一方稲沢は大量の失点にも屈せず三併殺を記録するなど、最後まできびきび戦ったが、時習館山本、佐野の両投手が打てずわずか二安打に押えられて敗れた。
三回戦 七月二十七日 鳴海球場
時習館００００１０１００−２
起工業０００００００００−０
（朝日）やや打力の上回る時習館の攻守は得点の開き以上に楽な試合を進めて起工を退けた。五回は森の三塁打、七回は佐野、甫喜山の安打をはさむ二敵失で各一点をあげ、山本投手も左からのコーナーワークを生かして起工の攻撃を一安打に押える好投で勝利を飾った。
起工も力一ぱいの健闘だったが、唯一のチャンスとなった二回の二死二、三塁も村瀬が右飛に打取られて無得点に終った。浅野投手も直球とカーブをミックスしてよく頑張ったが、援護打力の不足からついに報われなかった。
四回戦 七月二十九日 一宮球場
豊橋工００３００００００−３
時習館０００１００４０Ｘ−５
時習館、豊橋工に逆転勝ち
（朝日新聞）両チーム投手力よりも攻撃力が上回ったため打撃戦となったが、時習館七回の総反撃が実を結び、あざやかなうっちゃり勝ちを演じた。 3−1とアヘッドされ、苦しみ抜いた時習館はこの回、トップ
森邦彦の中前安打で反撃の糸口をつかみ、
甫喜山剛、
佐久間紀行の安打が続いて一点を返し、なお二死ながら一、二塁、そのあと
中尾益也が第一球内角高目のストレートを強打、左中間に殊勲の三塁打をとばし、野手のエラーで自分もホームを踏み、5−3と逆転、豊橋工終盤の追込みを振り切った。
準々決勝戦 七月三十一日 鳴海球場
時習館０００００００００−０
中京商０３００１０１０Ｘ−５
| 中京商 |
. |
時習館 |
| 守備 |
選手名 |
打数 |
安打 |
失策 |
守備 |
選手名 |
打数 |
安打 |
失策 |
| 56 |
森川 |
4 |
0 |
0 |
6 |
中尾益也 |
4 |
0 |
0 |
| 9 |
酒井 |
4 |
0 |
0 |
3 |
太田 弘 |
4 |
1 |
0 |
| 7 |
早瀬 |
4 |
2 |
0 |
5 |
森 邦彦 |
4 |
1 |
1 |
| 1 |
伊藤竜 |
4 |
1 |
0 |
8 |
佐野直樹 |
4 |
0 |
0 |
| 8 |
伊藤盛 |
2 |
0 |
0 |
1 |
山本浩平 |
3 |
1 |
0 |
| 3 |
原田 |
4 |
2 |
0 |
7 |
甫喜山剛 |
3 |
1 |
0 |
| 6 |
石黒 |
2 |
1 |
0 |
9 |
繁原武明 |
3 |
0 |
0 |
| 5 |
田中 |
1 |
0 |
0 |
2 |
佐久間紀行 |
3 |
1 |
0 |
| 2 |
河合 |
3 |
1 |
0 |
4 |
彦坂忠昭 |
3 |
0 |
0 |
| 4 |
大山 |
4 |
2 |
0 |
. |
|
|
|
|
| 計 |
32 |
9 |
0 |
計 |
31 |
5 |
1 |
| 犠打 1、盗塁 2、四球 3、三振 1 |
犠打 0、盗塁 0、四球 0、三振 6 |
| 二塁打 早瀬・伊藤竜（中京商） |
準々決勝 時習館、中京商に涙をのむ
（朝日新聞）中京商は二回下位打線が大いに振い、好打を連発していち早く三点を奪取した。時習館の左腕
山本浩平は外角シュートと内角へ落ちるカーブでなかなかいい立ち上りをみせ、二回先頭の伊藤竜を三ゴロ失で生かしたが、なんとなく二死をとった。これで一応危機は去ったと思われたのだが、
山本は石黒に死球を与えて心理的に動揺したのか、次打者河合に無造作な好球を投じ手痛い一撃を受けてしまった。カウントは2−2でむしろ有利であった。いま少し慎重な配球をするべきて、たとえ下位とはいえ、鋭い打者の河合に好球を配したのは不覚といわねばならない。先制に気をよくした中京商は、五、六回にも追い打ちをかけて加点、勝利の足場を固めた。
中京商の伊藤竜は最初さしてよい出来ばえではなかったが、バックスの力強い援護攻撃にすっかり余裕をもち、気を配ったピッチングで、低目一ばいに速球、それに時折りスローカーブなどを混投、あせり気味の時習館打陣を完全に自己のペースに誘い込み、シャットアウトの勝利を飾った。
時習館はなんとか形勢をくつがえそうとしきりに反撃の気構えを見せ、四、五回には先頭打者が打って出たが、後続の不振で得点に結びつけることが出来ず、後半はいらだち、いたづらに悪球に手を出したため、反撃の糸口さえもつかむことが出来なかった。
時習館はこのような経過をたどって敗戦の憂目を見たのだが、再三好プレーを演じた
森邦彦三塁手、
佐野直樹中堅手ら活発な動きはあざやかだった。
愛知代表は、中京商が愛知高を11−1で敗り優勝。
全国大会は四十回を記念して四十七代表チームで争われた。中京商は済々黌（熊本）に
5：0 で敗退。優勝は徳島商を 7：0 で破った柳井高（山口）。
秋季東三リーグ戦 八月二十日〜 豊橋球場
時習館 ７ー１ 国府
国府
３ー２ 時習館
二次リーグ 時習館 ４ー１ 国府
豊川
３ー２ 時習館
豊橋工 ９ー１ 時習館
時習館 ４ー３ 成章
豊商
５ー０ 時習館
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