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                           昭和28年度(1953年)

 選抜から帰ったチームは、東三リーグは二次大会から参加、全勝したが全三河は一回戦で敗退。だが県下大会では優勝した。

春季東三リーグ戦 四月十二日〜 豊橋球場

                  二次リーグ     時習館  5ー2 成章
                              時習館 13ー1 新城
                              時習館  9ー0 豊川
                              時習館 7Aー1 豊商

全三河大会 豊橋球場

                           東ー成章、豊川、豊商、時習館
                           西ー岡崎、岡崎北、岡崎工、挙母

        一回戦 五月三日     岡  崎100001020−4   酒井ー柴田
                         時習館000000000−0   大山、佐原ー菅沼

県下大会 五月二十七日〜  鳴海球場

                    一回戦     時習館 3ー0 津島
                    二回戦     時習館 2ー1 成章
                    優勝戦     時習館 2ー1 一宮

遠征・招待試合

                六月二十八日     時習館 4ー0 下伊那農業 (今宮球場)
                 七月五日       浪華商 5ー4 時習館    (豊橋球場)



■第35回選手権大会(昭和28年・1953年)の愛知県大会 “ベスト8”

                     春夏連続出場ならず


 昭和28年4月、名古屋大学を卒業された藤田良彦先生(時1回生)時習館に赴任され、渥美政雄先生との二人三脚の指導が始まる。藤田先生は渥美先生の秘蔵っ子弟子で、第30回大会愛知県予選(昭和23年)では主将として決勝戦まで駒を進めたが、水野義一投手の享栄商に惜敗した。

第35回全国高校優勝野球大会愛知大会は、七月十八日から鳴海、豊橋、岡崎、熱田の四球場で開催された。
時習館は三回戦までコールド勝ちで進んだが、準々決勝で岡崎工業に敗れ、春夏連続出場の望みが断ち切られた。

一回戦 七月二十四日 鳴海球場

  瀬  戸0000000−0
  時習館000403A−7
   (七回コールド)

 佐原先発で完封
(朝日)時習館は主戦大山を温存し、佐原を先発させたが、佐原は好投瀬戸を完封するとともに五、六回主力打者が好打を集中して七回で瀬戸を退けた。瀬戸木村投手はスローカーブを主に三回まで健投したが、バックの失策と疲れから打ち込まれたものの、瀬戸の闘志は見るべきものがあった。

二回戦 七月二十五日 豊橋球場

  国  府10000−1
  時習館1606A−13
  (五回コールド)

(朝日)国府は一回球速のない大山から四球と安打で一点を先取したが、時習館はその裏直ちに荒れ気味の中林投手を攻めて一点を返し、二、四回に大量得点して楽勝した。

三回戦 七月二十六日 熱田球場

  横須賀00000−0
  時習館4024A−10
  (五回コールドゲーム)

(朝日)練習量の差がはっきり現われ時習館は第二投手佐原をたてての対戦だったが、横須賀は全然打てず、一安打を得ただけ。時習館は一回五安打と敵失で四点、三回は四球と二安打で二点、四回も四球二と二安打で四点を挙げ、一方的に試合をものにした。

準々決勝戦 七月二十七日 鳴海球場

  時習館010000001−2
  岡崎工22000000A−4

岡崎工 . 時習館
守備 選手名 打数 安打 失策 守備 選手名 打数 安打 失策
4 伊奈 2 1 0 7  竹内和男 2 0 0
6 長沢 4 1 1 5  岡田互(主将) 4 0 1
3 平野 4 1 0 8  西崎若三 4 1 0
9 鋤柄 4 1 0 6  徳増浅雄 4 1 0
1 香村 4 1 0 9・1  佐原博巳 3 0 0
2 都築 4 0 0 3  中西克哉 4 1 0
8 加藤 4 1 0 1・9  大山敏晴 3 1 0
5 佐分 2 1 0 2  菅沼光春 4 0 0
7 井沢 2 1 0 4  白井 勉 2 0 0
30 8 1 30 4 1
二塁打 平野(岡崎工)、大山・徳増(時習館)

優勝候補 時習館 敗退
(朝日新聞)岡崎工は立上りの悪い時習館大山敏晴投手を攻め、一回には伊奈の四球を足掛かりに平野の左中間二塁打、鋤柄の左前安打で二点を先取、二回も三安打で二点追加した。時習館は二回岡工内野の連失と大山の二塁打で一点を返し、九回にも無死で内野安打に出た西崎若三徳増浅雄の左中間二塁打に一挙本塁を衝いて倒れたが、佐原博巳が歩いた後、中西克哉の三塁強襲に徳増浅雄還り、なお二死走者二、三塁のチャンスに菅沼光春遊ゴロに止んで万事休した。

 時習館の主戦投手大山敏晴の投球は全然威力なく、岡崎工打者にねらい打ちされ、三回から交替、好投した佐原博巳早めに立たせていたら、ゲームはさらに緊迫していただろう。これに比べ岡崎工香村はシュート、カーブを巧みに使い分けていた。

 愛知代表は、中京商業が三対一で豊橋商業の尾崎、山内両投手を打ちくだき優勝した。
 第35回選手権に出場した中京商は下関東(山口)に 6:3、慶応(神奈川)に 4:1、宇都宮工(栃木)に 2:0 勝利、準決勝で土佐(高知)に 6:0 で敗退。
 全国大会優勝は土佐を 3:2 で破った松山商(愛媛)。



秋季東三リーグ戦 八月二十三日〜 豊橋球場ほか

                          豊川     6ー0 時習館
                          時習館 10Aー0 本郷
                          豊橋工  1Aー0 時習館
                          時習館  7Aー0 蒲郡
                          時習館  7Aー0 国府
               二次リーグ    豊商     6ー1 時習館
                          時習館  9Aー2 豊川
                          時習館   6ー0 新城
                          時習館   6ー2 成章
                          時習館  10ー2 国府

全三河大会 九月二十七日 県岡崎高校庭

               一回戦    岡  崎000200000000001−3   杉浦・河合・杉浦・河合ー井上
                       時習館000001010000001−2   佐原ー菅沼

県下高校野球選手権大会 十月十一日 鳴海球場

               一回戦    時習館000000000−0   佐原ー菅沼
                       岡  崎00200000A−2   杉浦ー井上




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