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                   昭和26年度(1951年)

春季東三リーグ戦 三月二十五日〜 豊橋球場

                       時習館 4Aー1 豊川
                       時習館  1ー0 豊川工

              二次リーグ
                       成章   1Aー0 時習館
                       時習館 14ー3 豊商
                       豊川    4ー3 時習館

全三河大会 豊橋球場

 一回戦 五月六日           岡崎工000000000−0  川口ー太田
                        時習館10100100A−3  渡辺ー金子

 準決勝戦 五月二十日        市岡崎010000000−1  伊藤ー水野
                        時習館10000010A−2  渡辺ー金子

 優勝戦  五月二十日         時習館010000000−1   木戸ー金子
                        岡崎高20000000A−2  石川ー稲垣

(東海新聞)劈頭岡高は時習館木戸の立上りをよくミートして石川の三塁打で二点先取すれば、時習館は二回住吉の右前安打と金子の同じく右前安打でヒットエンドランが効を奏し、住吉の虚を衝くホームスチールで一点を返すなど波乱を思わしたが、結局これが命取りとなった。その後木戸はスピードと外角をつくアンダースローで完全に岡高の打棒を牛耳り、時習館も石川のドロップを打ちあぐねて投手戦となった。
 時習館も不運で三回のスクイズと、七回の犠打(住吉)失敗で併殺を喫し敗れ去ったのは惜しい。

三遠高校大会 六月十七・二十三日 豊橋球場

                       浜松商 1ー0 時習館
                       時習館 7ー5 浜松北



   ■第33回選手権大会(昭和26年・1951年)の愛知県大会 “ベスト4”

一回戦 七月十九日

  時習館0210301−7  渡辺ー金子
  名古屋0000000−0  牛田ー水野
  (七回コールドゲーム)

 時習館まず勝つ
(朝日)時習館は立上がり球威のない名古屋高牛田投手を攻め、一回金子の長打を含む二安打と暴投など先取点を上げ、五回には二死満塁のチャンスに鈴木が中堅深く走者一掃の二塁打をたたき一挙に勝負を決した。

二回戦 七月二十六日

  時習館1033200−9  木戸ー金子
  碧 南1000000−1   小塚ー今村
  (七回コールドゲーム)

(朝日)時習館は立上り碧南小塚投手の肩がきまらないのに乗じねらい打って先行点を挙げ、その後も小塚の軟投によく合せて着実にチャンスをつかみ、四回には左翼ラッキーゾーンにたたき込んだ鈴木(広)の大ホーマーをはじめ長短打を集中して快勝した。碧南もこれに屈せず四回中野の長打で反撃したが大きな得点差はいかんともならず、手元で浮き上がる木戸投手の下手投げにタイミングをはずされ、そのまま押切られた。

三回戦 七月二十九日

  旭  丘0000000−0  大西、菊井ー渡辺
  時習館000810A−9  渡辺ー金子
  (七回コールドゲーム)

 番狂わせ 旭丘も時習館に
(朝日)時習館は猛打ぶりを発揮、四、五回にも適時安打を集中して危気なく勝ったが、その他はさえた当りがなく両チームとも力を出し切っていないように見えた。旭丘は投手起用の失敗、先発大西投手は四回竹田の一塁強襲ヒットが導火線となってこの回一挙二塁打三本を含む長短七安打を浴びせられ、内外野も守備が下手だった。時習館渡辺は巧みな配球で旭丘打線を寄せつけず無安打、無四球、一塁を踏ませたものただ一人という快心のピッチングを示して天晴れ勝利投手となった。

準々決勝戦
 七月三十一日

  時習館000100150−7  木戸、渡辺ー金子
  岡  崎021000000−3  石川、酒井ー稲垣

準決勝戦 八月二日

  時習館000000100−1
  豊橋商02000000A−2

 同士討ち豊橋商に敗退
(朝日新聞)時習館の打力が買われて四分六の試合が予想されたが、近田投手力一パイの好投はあせり気味の時習館打線を抑えて、準決勝戦にふさわしい大接戦となった。気負い立った豊商は二回時習館の先発渡辺修投手の肩の決らぬに乗じ好球をねらい打って二回長打を浴びせ、先行点をあげ好調のスタートを切った。時習館は二、四回のチャンスも豊商の好守にはばまれ、後半の追撃は七回住吉、鈴木の長打で差一点と迫ったが、この回四球の金子秋彦が無謀の盗塁で刺されたのはそのあと二本の長打が続いただけに惜しまれる。最終回にも一死後単打の鈴木 広住吉 功の凡ゴロで飛び出し挟殺され、続いて次打者の内野安打で好スタートした住吉 功が判断を誤り三本間に刺されるなど自滅という不運さであった。時習館の敗因は投手起用の誤算から思わぬ不覚をとり後半の反撃も堅固な豊商守備陣にはばまれて敗退したが、三回からリリーフした下手投木戸義彦が外角へ流れ出るカーブで豊商打線を完封した好投があっただけにあきらめきれぬものがあろう。

 惜しくも準決勝で、豊橋商業に破れたが、豊橋商業は新制高校再編成により、本年4月1日新設(復活)し、時習館の商業過程は豊橋商業に編入された。野球部員のうち商業過程の生徒は豊橋商業に移り、昨年までは一緒に活躍した部員もおり、祝福すべきか。

時習館 . 豊橋商
守備 選手名 打数 安打 失策 守備 選手名 打数 安打 失策
5 今泉哲雄 4 0 0 6 田中文 4 1 0
4 芳村徳夫 4 0 0 4 河合 3 0 0
1・9 渡辺 修 4 2 0 5 今泉 3 0 0
9・3 鈴木 広 4 2 0 3 浅井 3 2 0
2 金子秋彦 2 0 0 7 西 3 0 0
7 住吉功(主将) 3 1 0 2 田中治 3 0 0
8 鈴木孝康 4 2 0 1 近田 3 1 0
3 原田 始 1 0 0 8 横田 3 2 0
1 木戸義彦 1 0 0 9 渡辺 3 0 0
6 竹内 章 3 0 0 .
30 7 0 28 7 0
犠打 1・盗塁 0・三振 1・四球 3・併殺 1 犠打 2・盗塁 0・三振 8・四球 0・併殺 0

 愛知大会決勝戦は 豊橋商 5:4 愛知高 で豊橋商が甲子園出場。

 第33回選手権に出場した豊橋商は 都島工(大阪)に 3:1 で敗退。優勝は熊谷(埼玉)を 7:4 で破った平安(京都)



秋の活躍が来春(昭和27年)の第24回の選抜大会出場に

秋季東三リーグ戦 八月 豊橋球場

                           不明

全三河大会 十月七日 岡高校庭

                  東ー豊商、新城、豊川、時習館
                  西ー岡崎、市立岡崎、碧南、岡崎工

                          岡崎 9Aー0 豊川
                          碧南  7ー5 豊商
                          (時習館一、二回戦不明)

                  優勝戦    岡崎工 6Aー5 時習館

秋季県高校野球選手権大会 鳴海球場

                十月二十日   時習館 3ー2 東邦
                十一月三日   時習館 2ー2 岡崎
                     四日   時習館 7ー2 岡崎
                     〃     時習館 7ー1 市立岡崎

                    十八日 優勝戦
                           時習館100000300−4
                           豊 川 001200000−3

中部四県大会 (松阪球場)

 一回戦 十一月十一日           時習館002013000−6
                           山 田 010010000−2

                           静岡城内 6ー4 大垣北
                           静岡商   4ー1 岐阜工
                           豊 川   5ー0 宇治山田商

 準決勝戦 十一月十二日         時習館  000010001−2
                           静岡城内20202003A−9

                           静岡商  4ー3 豊川

 優勝戦                      静岡商  4ー0 静岡城内




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